FREE PAPER DICTIONARY #167
◇ 鼎談 茂木健一郎 X ユーミン X 下條ユリ
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※全8ページ
(抜粋)
茂木(小学校5年生の頃)
ユーミンの楽曲は一発で残ったんですよ。
(中略)
歌謡曲とか演歌とか紅白歌合戦的なのとは違うものが、
ニューミュージック。テレビでは流れていなかったんです。
(中略)
ラブソングの文法が更新されていくというか、感性が更新されて
いったんですよね。楽曲を聞くことで自分と人との付き合い方の感性も
作られちゃうんだよね。逆転現象が起きちゃう。
ユーミン
そういうのは男の子のほうが敏感ってありませんか?
夏の終わりに無性に切なくなったり、オオカミが遠吠えするような、
そういうのは男の子のほうがあるのかもしれない。
下條
3・11のとき日本に帰ってきたときにユーミンのライブを見て、
本当に涙が止まらなかったのは、個人的なことをすっとばして、
本当に日本にユーミンがいてよかったなと思ったんです。
ユーミン
間を置いて様子を見て夏頃にリリースした方がいい、
少し延期したほうがいい、という話も半々くらいで出たんです。
でも決まった通りにしました。普通に世の中は続いているという
証明のひとつになることが大事だと思って。
偉そうだけど、それが老舗ブランドのミッションだと思ったの。
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