GROOVE DYNASTY DRUM NIGHT 1999 ドラムに魅せられた男達
(中野サンプラザ '99.11.04 Update '99.11.7)
★ほとんど記憶で書いており、間違いご容赦くださいませ〜)

パンフレット

★肌寒い中会場へ

中野サンプラザは98年12月28日の山達さん以来。今夜はダッフィーが10人以上並んでチケットも
余っているようで、少し肩透かしをくらいつつ、ちょっと肌寒い夜風に吹かれながら会場入り。
ロビーにはPearl製ドラムがディスプレイされ、やはり今夜はドラムナイトなんだとあらためて思う。
私も中学生時代、まさにグループサウンズ全盛で、ドラマーにあこがれた時期もあったなァ。

★結構鳥肌モノのオープニング

「Dancing Queen(だったと思う)」の場内ミュージックが消えてゆき、やがてまるで効果音ライブラーを
聞いているように、ノコギリのギリギリ音やら色々なノイズが流れ出し、場内がだんだんと暗くなり、
客席のざわめきも消えてゆき、そしていよいよ幕が上がります。
まずはメンバー勢ぞろいです。前列に主役のドラムに魅せられた男達。
左より村石雅行、林立夫、村上"ポン太"秀一、沼澤尚、真矢、
後列少し高いステージに左より、難波正司(key)、高水健司(b)、是永巧一(g)、鈴木茂(g)、小林信吾(key)。
暗めの照明の中、ドラムセットに当たる光でドラマーの周りがキラキラ光って見えました。

姿見えず、声だけのDJがメンバー紹介。
最初はこのライブのプロデュースもした林氏が司会をするつもりだったとか。
そして早くも最初のゲスト、何と河村隆一。このヒト、出なくなったんじゃなかったっけ?
こちらは不意をつかれた訳で、LUNA SEAファン総立ちかと思いきや、場内は結構冷静。
ドラムはもちろん真矢。「頑張ってね」と彼に言いながら河村氏退場。彼は結局この場面だけ。
河村ファンは少しガッカリだったでしょう。

★正にドラムナイト!

続いてドラマーが一人一人のソロや複数のセッションが続き、その間にゲストが登場というスタイル。
パンフでもボクサー姿の村石さんは、武闘家系(?)と言われるだけあって、実に力強いドラムさばき。
最後のヌンチャク振りも客に大受け。こちらとしてはシャングリラでの「真夏の夜の夢」を思い出します。
真矢さん、今夜の中では一番の新人。若いだけあってこれまた力強さが。

さすが大御所の村上"ポン太"秀一さんのプレイはオーソドックスにして落ち着いた雰囲気も。
26列目の席からは手さばきが良くは見えず、音だけが聞こえてくる感じが少し残念ではありました。
次のゲストは佐藤竹善さん。ちょっとポン太サンと似た風貌で兄弟みたい(?)。
ひき続き亀淵友香&ヴォイスオブジャパンの総勢13名がズラッと後方ステージへ。
亀淵さんって昔、リッキーと900(?)ポンドとかいうグループやってましたっけ。
今ではこのグループ単独のステージもやられていて、久しぶりというか懐かしいというか。
一番左の女性共々、恰幅の良さは変わりません。日本では貴重なゴスペルグループを堪能。

★ムッシュ"還暦おめでた"かまやつひろしサン、良かったァ!

黒ずくめのいかにも似合ったラフなスタイルで次に登場は、ムッシュかまやつひろしさん。
今年還暦をお迎えなんて、歳のこと言っては悪いのかもしれませんが、いい味出してます。
まずは(確か)「ゴロワーズは好きかい」という、日本語版シャンソンとでも言えそうな、
なかなか独自の趣きのある歌を村上氏のドラムでサラリとこなすと、次はこれまた懐かしい
「どうにかなるさ」、「Tea for Two(2人でお茶を)」と続きます。
極めつけの「ノーノーボーイ」。しゃれた切なさ感あふれる名曲、私が一番好きな彼のナンバー。
オリジナル版の切ないサウンドも素敵ですが、今夜のジャズアレンジ風も良かったです。
かまやつサン、好きだなァ。。

★20時17分、ついにユーミン登場!

かまやつさんが舞台ソデに消えて、いやが上にも「さあユーミン!」、となる訳ですが、
ちょっとバンド演奏が入りまして、それからいよいよユーミン登場!待ってましたの大拍手。
まあ何とニートなファッションでしょうか、今お家から来ましたみたいな感じ(?)。
ニューアルバムPR用写真で着ている赤いセーター(今夜はVネックですが)に、
細い細いスラックス(パンツと言った方がいいらしい)、髪は丸くまとめてちょっとオバサン風。

まずは「きっと言える」、ドラムはもちろん林氏で、何やら「荒井復活ライブ」を想起させますネ。
ユーミンだけはMC付きで、自分と林氏とのなれそめの紹介。
「16の時にモーリスタジオで初めて会って。ドラムは大変なポジションで、ベースは女房役。
自分を信じてポジションをキープされてきた、スタイリッシュなドラマーです」というような
話しがありました。かなり毒舌に近いような爆笑モノもありましたが。。

MCの間にドラムは村石さんにチェンジ。ムーラン村石さんと「仙台(?)でのライブの後、
飲んだ時に話しに出た」という次の曲は「Light as a Feather」。"Chick Corea"の曲とのこと。
林さんのドラムの前に移動して、楽譜を見ての歌唱。メロディーラインがつかみにくい、
いかにもジャズ系の難しい歌で、これは2度と聴けない場面ではないでしょうか?
何しろ私も初めて聴く曲で、これはどう言ってよいやらなのですが、
とにかくユーミンは熱唱で、よく頑張り歌い通しました。

そして「SALAAM MOUSSON SALAAM AFRIQUE」です!
イントロからドラムの音が神々しく響き、知らぬ間にドラマーが5名揃っていて正に壮観。
上のステージに左に男性1人、そして女性2人のコーラスが現れたのを、暗い照明の中に発見。
てっきりヴォイスオブジャパンの選抜メンバーと思っていたら、何と今井さん・ティナさん・佐藤さん!
この超不意打ち効果も手伝って、恥ずかしながら涙がこぼれてきて性がありませんでした。
このスケールの大きな曲を、スゴいメンバーで聴けた喜びと、この曲の主人公と同じような思いの
今の自分とが重なってきて。。
原曲よりずっと長いサビのリフレインが今でもハッキリ蘇ってきます。
もっと歌って欲しい!との願いもむなしく、本編終了。

★アンコールはノーユーミン、代わりに尾崎亜美!

やんやのアンコールを求める手拍子の中、バンドメンバーとかまやつさん再登場。
これまた名曲の「バンバンバン」でお客も最前列から順々に立ち上がっていきます。
亀淵友香&ヴォイスオブジャパンも登場、本編の曲よりずっと耳なじみのよい日本語の曲で更に盛り上がります。
そしてWコールへ続き、DJアナウンスに乗って、佐藤竹善さんと共に登場はあの尾崎亜美!
スポットライトが暗く、立ち位置も良くなかったのかもしれませんが、ハッキリ見えないのが惜しい。
最近、音楽活動再開の彼女。デビュー当時は良〜く聴いてました。ここで観られるとは感激です。
オーラスはドラムスのメンバーが抱き合って、このスゴいイベントは幕を閉じました。

★またやってほしい素敵なイベントでした

アンコールでのユーミン登場は叶いませんでした。
今回はヴォーカリストとして参加したユーミン。
貴重なシーンを見せてくれて有難う様、お疲れ様でした。
出番が済んでも、客席で見ていたそうで、そんなエピソードもうれしい限りです。

「ドラマーはもっとアーティストになるべきだと思うし、そうすれば何か違う文化が
生まれるような気がする」と雑誌で語っていた林立夫さんに大感謝です。
出番的にはあまり多くなく、そんな控えめな姿勢も人柄でしょうか。
プロデュースするって大変なことだと思います。

ユーミンの出番も、他のゲスト出演の場面も良かったですが、バンドだけの曲もグルービーで最高でした。
こういうフュージョン系の曲ももっともっと聴きたいですね。
例えばコンピレーションアルバム「雨音はショパンの調べ」に入っている、
ザ・スクウェアの「黄昏で見えない」のような曲も私は大好きです。
今夜も大勢のユーミンファンが駆けつけていました。
2時間後の外の空気は更に寒く感じられ、おかげで少し風邪気味になってしまいましたが、
満足感タップリのライブに気分は「最高」の、充実した夜を過ごせました。