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  体験レポート(5月11日)(Topへ戻る)  (Update : '12.05.28)

☆まず初めにおことわりです☆
 過去の全てのレポート同様、全て記憶とメモを元にしています。
 (違法な録音、録画はしていません)
 今回の内容には勘違い、間違い、妄想、希望等実際と異なる事が
 たくさん含まれているのは確実です。どうぞご了承下さい。
 *会場内で撮影されたほとんどの写真は愛読者様ご提供。Thanks!

 始まりは苗場2012での「Y Mode/M氏の掲示板」における 「ディナーショーを2公演やる」との書き込みから。 会場がホテルオークラ東京であることも分かり 「ホントかな」「高いだろうね」と仲間と話しました。
 公式発表が3月13日にあり、お値段\58,000-。 元々、誰が出ようとも「ディナーショーは行かない」と 信念を抱いておりましたが、 「やはり行くしかない」と変わるのに時間はかかりませんでした(汗)。
 一般発売ではウンともスンとも電話がつながらず、 すっかり諦めて
いたところ「天の声」が届き、 5月11日(金)のチケットが回ってまいり
ました。 追加公演が5月9日(水)に決まり、結局3日目への参加が
私自身のディナーショー初体験となりました。

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 地下鉄の最寄駅を降り、急な坂を上ると 都心でありながら閑静で
大使館も点在するエリアが 開けてゆき、オークラの堂々とした建物に到着。 フカフカ絨毯ロビーを抜け、本館宴会場階の 「平安の間」に到着、知人と合流のためしばし待ち時間発生。 揃ったところで受付へ。
 チケット番号100番台ごとに受付があり、テーブル番号入りの チケットケースを渡されます。 CDサイズチケットの中央の穴により、ケースにピッタリ収まり、 紙ジャケのCDになるという粋な仕掛けです。
 「同じテーブルの方は既に来場されています」と、 まず最初から
さすがの「おもてなし」。 会場入口までウェルカムドリンクをサービス
する 黒服姿のウェイターがズラりと並び、まずここで一杯。 入口横には大看板があり、その前で写真撮影をする 人々が行列をなしています。

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 入場するとウェイティングスペース(?)があり、 豪華なお花や開業
50周年にちなんだ展示ケースが並んでます。 ケースの中はオークラ開業時の写真や料理のレシピ、 そしてユーミン関連の諸々(アナログLPとか楽譜とか)。 ファンクラブの会報と思われるモノもありました。
(当時は未入会なので分かりません)

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 このエリアを抜けると天井が倍ほど高い空間に出ます。
 「平安の間」は長方形で、中央に円形ステージが見えます。 私の
席はステージから3列か4列目のテーブル。 両サイドには大型スクリーンが架かっております。 テーブルは2名、3名、4名と予約グループごとに 割り当てられているようです。 草花を周囲にあしらったローソクに火が灯っており 既に非日常的なムードが漂っています。

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 手元のお皿の上にメニューがあり、 その間にリクエスト曲を記入する用紙が入ってました。 そのうち「私がこのテーブルを担当させていただきます」と ウェイターの方が挨拶に見えました。

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 18時10分頃でしょうか、場内が少し 暗くなり、大拍手と共に
ユーミン、 ミュージシャンが登場。いよいよ 「Real Dinner Show
時間の旅」が始まります。
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 最初の衣装は白いジャケット(?)、パンツに帽子。 荒井由実時代を
思い出させます。 あれは何というのでしょうか、首から前身に スカーフのような物をひらひらさせています。
(相変わらずファッション描写は苦手で困ります、泣)
 ギターの鳥山氏にさえぎられ、ユーミンの全身は見えません。
 スクリーンを見る余裕すら無かったようです。
 メンバー紹介の後、(1)「Loco Motion」。 (2)「Light My Fire」と続き、 どちらもホテル開業の頃の曲、ということで 「時間の旅」の始まりに
ふさわしいように思います。 原曲とは異なるスローバージョンで歌詞は英語。 ユーミンの声は低く太い感じで、少々不安がよぎります。
 ちなみに(1)はリトル・エヴァ(Little Eva)という女性が歌い、 1962年にシングルリリースされたもので、作曲はキャロル・キング(驚)。 日本では同じ年に、伊東ゆかりさんによる日本語カヴァー版が リリースされました。 歌い始めの歌詞は「さあさあダンスのニューモード♪」だったかと。 懐かしいです(トシがバレます)。 (2)はドアーズ(Doors)の1967年発表の1stアルバムに 収録されている彼らの代表曲。

 場内にステンドグラス模様の照明が放たれ(3)「翳りゆく部屋」。
 バンドはドラム、コーラス無しの編成で、 いつもと感じが違いますが、それも今夜ならではの雰囲気。 チェロが入っているのが新鮮な気がします。 5月10日の「FNNスーパーニュース」によれば 「食事の邪魔にならないよう、ドラムなどの金属の 楽器は使用せず」だそうで、 確かにアコースティックな感じがこの場にふさわしいです。 伊勢さんはパーカッションも担当とのことですが、 私の位置からはユーミンの向こう側にいて、よく見えなかったです。

 歌が終わって、シャンペンの栓が抜かれる音が巻き起こり、 各自のグラスへ注がれる中、(4)「あの日にかえりたい」を 歌い終え、乾杯へ移ります。 ヒット曲のせいでしょうか、会場内がなごんでゆく気配を感じました。 歌い終えて、 「結婚式で乾杯の前のスピーチが長い人がいますが、 今日はワタクシが」とユーミンの発声で乾杯。 オークラ開業後しだいに名声を得ていった 伝説のシェフ(小野ムッシュ)を紹介し、
「最初の3皿は氏の思い出と共に」といった趣きのMC。
 料理がサービスされつつ(5)「空と海の輝きに向けて」 (6)「ジャコビニ彗星の日」と続いて、ユーミンのMC。 ご自身の「BlueNote」での体験談とかあって、 「食事は食事、歌は歌、それぞれに集中して下さい」 と言って控え室へ消えて行きます。

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 こんな感じで、料理を食する時間にお歌はなく、 その代わりにミュージシャンが交代でBGMを生演奏します。 これがなかなか心地よく、
途中で思わず「これはマズい」と 声を出して周囲が一瞬固まったようですが、 料理の事ではなく「雰囲気に飲まれそうでマズい」という 意味でございました(恥)。 料理もワインも美味しいとしか言えません。
飲みすぎないよう注意はしましたが、少しずつ酔いが回り
ますます注意力が散漫になってゆきます。

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 このあたりで衣装チェンジ。 Gジャンに光沢感のある素材のパンツだったかと(あやしい)。 髪の後ろを、大きなバラのような飾り物で留めていたようです。 首元の後ろには「F○CK」の字が(汗)。 ユーミンの声は既に落ち着きを取り戻し、良い感じになっています。
(7)「ずっとそばに」では波が漂うような青い照明に変わり、
(8)「Invisible Strngs」はジャジーな感じで進行してゆきました。
(9)「守ってあげたい」では 「(スグに食べられるので)この一品だけで下がっている余裕がない」 というお話しで、ゼリーのようなシャーベットのような 「エメラルドの森を霧と歩く」をいただきながら 聴かせていただきました。 その後「めったに見られない調理の裏側」として 牛肉にアルコール(?)をかけ点火するパフォーマンスに 場内がどよめく中、
(10)「やさしさに包まれたなら」。
途中からステージを降り、 テーブルの間を歩きながら歌いつつ、控え室へ消えてゆきます。 以前の公演で、歩いている途中に人が寄ってきて 「ハエ捕り紙」状態だったと語られた気がします(あやしい)

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 深紅の(?)ロングドレスに変身してユーミンが再登場。
 (11)「Bonne annee」。
 その後のMC。 「料理と音楽に共通するのは厳選されたものを使う事。 奇をてらったりしても感動できません。 音と味はコミュニケーション。 新しさを取り入れていくのも大事だと思います。 普通だったものが魔法にかかったように新しくなったりします」

 そして、ここでリクエストコーナー。
「せっかくのディナーショーですから、苗場のように カジュアルすぎてもいけません」。 私のリクエストはベタですが「ANNIVERSARY」。。
 抽選箱からリクエスト用紙を1枚取り出します。
 1曲目(12)「9月の蝉しぐれ」。
 歌詞の「学校の坂道」に思い入れがあるとリクエストした人がエピソードを 話している間に、各ミュージシャンに楽譜が配られたようです。
 歌い終えたユーミン。 「1番で済ませようと思ったけど 「学校の坂道」が後にあるので続けました」とアピール。 見事な機転ですね(汗)。
「武部さん以外のミュージシャンは初見で演奏します。 ミュージシャンに大きな拍手を」
 2曲目は曲名は「ドルフィンの歌」。客席ざわめく。 リクエストしたのはキョードー横浜の岡本氏という男性。 ユーミンと長年お付き合いのある方だそうで、 ユーミンは仕込みではないと強調していたように思います。 「私との思い出の中で、一番思い出に残っている事は?」と
尋ねると、 「葉山マリーナでのコンサートで「捨て看(すてかん)」
と言われた事」とお答え。 ユーミンの業界用語使いが印象的だった
そうです。

リクエストが終わり「ここからは未来の時間です」。
(14)「中央フリーウェイ」では雲の映像が投影され、
(15)「COBALT HOUR」では銀河の映像に変わりミラーボールが回ります。

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 このあたりになると、トリップ状態とでも言えそうで、 細かい事は思い出せません(泣)。 総料理長の善養寺氏がステージにあがり、 ステージの周囲にウェイターの方がズラりと並び、 客の大きな拍手を浴びたのは (16)「ひこうき雲」の後か(17)「卒業写真」の後かでした。。
 確かこのあたりで曲目リストが配られたように思います。
 そして再びミラーボールが回りだし(18)「春よ、来い」。
 21時頃に本編終了。

 客は手拍子状態でアンコールを待ちますが、 意外とスグに全員再登場。 「最高のお客様の前でショーができて幸せです」とアピール。
ここであらためてメンバー紹介を行ない
(EC1)「ダンデライオン〜遅咲きのたんぽぽ」。
「良い夜を。お休みなさい。」と全員、控え室へ消えて行きます。

 鳴り止まないアンコールの呼び声と手拍子。 そしてユーミンと武部さんが再登場。 「どうでしたか??(大拍手)。 お料理と音楽のコラボレーションはこれで終わりです。 楽しんでいただけたら幸いです。」
そして善養寺料理長が再登場、ユーミンと握手されたようです。
「ずっとキャリアを続けてきて良かったです。 ここは日本で一番洗練された場所です。 理解して下さったお客様、どうもありがとう。 オークラも私も、時の流れに負けないで進んで行きます」
 そしてしっとりと(EC2)「青いエアメイル」。
「どうもありがとうございました。おやすみなさい」と言って 消えてゆく
ユーミンと武部さん。

 昨日まではこれで終了ですが、今夜は最終回。 もう1曲を望みたくなるモノ。 手拍子にユーミンコールが続いて、メンバー再登場。
Wコールです。
「本当にありがとうございます。 ディナーショーは最初で最後かもしれません。 お食事ではこれからも今まで通り(ここには) ちょくちょくお邪魔しようと思います」
そして(EC3)「やさしさに包まれたなら」を再度熱唱。
「時間の旅」の幕が閉じたのは21時28分頃でした。

 客層は40代以降の方が多いと感じました。 カジュアルな服装の方は見当たらず、 男性は礼服かスーツ、女性はドレスで着飾っており、 入場した頃は少々緊張感もありました。 それでもユーミンの巧みな
トーク、素晴らしい演奏に 最高のお料理とワイン。いやでも雰囲気にのまれます。 次第に場内はなごやかな空気感が漂うようになり、 隣りのテーブルの方から話しかけられたりもしました。 Wコールの頃には帰り始める方もいましたが、 ほとんどはユーミンフレンドリーなお客様でした。

 ユーミンでなくても成立していたかもしれませんが、 何しろ開業50
周年記念行事ですし、そのキャリアや 高額なショーに来てもらえる客の年齢層を考えると、 やはりユーミンという事になったのかもしれません。 曲のイメージとお料理が全て関連していたのかは、 途中で分からなくなってしまいましたが(汗)、 M氏のこだわりとオークラ側の思惑が協調して、 大成功だったのではないでしょうか。 ただひとつ残念だったのは仕方が無いとはいえ、参加者が限られ、 ツアーや苗場のように多くのファンの 共通体験にはならなかった事です。

 ものすごく久しぶりに再会した人もいて、 終演後は「ちょっとお茶でもして話しましょう」となり、 衣装チェンジをされる女性陣の到着を 新館のカメリアコーナーで待つことにしました。
 結局オーダーしたのはピーチメルバ。
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 タクシーで帰る人とは乗り場でお別れ。 少々気温が下がった中、
急な坂道を下り地下鉄の駅へ向かい、そこで解散。
 「祭りの後」の余韻を感じながら帰宅しました。

☆つたないレポートをお読みいただき、ありがとうございました。

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