★到着早々お出迎え?
金沢にはたぶん20数年ぶりの訪問。ライブとしてはもちろん初めてです。
空港から市内へ向かう途中の看板が笑えます。「美川県一の町」!
「憲一」じゃないんですよね〜(笑)。
その美川という町を過ぎたら、出ました「松任」(まっとう)!
海浜公園なんかがあるようです。谷を付ければ「松任谷」というわけで
これだけでウレシくなり妙にハイな気分でホテル入り。
既に30度近くあり、何とも蒸し暑い陽気に観光気分にはなれずじまい(哀)。
★渋滞駆け抜けギリギリにホールへ
地図上だと大して遠くない、駅前からホール(観光会館)までの道のりですが
色々と迂回して行く上、道路はエラく渋滞しており、タクシーは「Miss Broadcast」状態で
開演時刻ジャストに会場入り。既に満杯の観客。
外側が古風な割りには、内部はけっこう奇麗な会場。
最近改装したようです。> From ジモティーの方
1階席なのにチケットの表示は「階下」。まるで地下フロアーみたいですよね〜。
今日が最後の地方公演と知ってか知らずか、会場内のどよめきも大きい感じのする中、
18時40分、場内の照明が暗くなり、キリンの垂れ幕が降ろされ、そして始まりました。
★ちょっと声は不調な感じかナ
レース地が多いタイプの衣装でユーミンが登場するやいなや、ドーッとどよめきは増し、
これだけで客の熱気が伝わってきます。曲は「そのまま」。
ちょっと声を出しずらい感じがしました。声量で補っているように聞こえます。
★MCはだいぶ変りました
ピアノ弾き語り3曲の後の最初のMC。
「この金沢がこのツアー最後の街です。私の最高に好きな街。
そして最高にお客さんがおとなしい街。
それは悪い意味じゃなくって、きっと、ずっとかみしめて聴いてくれてるんだと思ってます。
最後の街だし、今日はそうはさせないよ〜!」と盛り上げます。
今までは2回目のMCの話題だった、これだけのメンバーで今夜は行きます、
ウリナリも来ませんと、笑わせた後に、ピアノ弾き語りのスタイルに
「デビュー当時を思い出しちゃう」と次の2曲へ。
2度目のMCは曲作り・アルバム作りの時の思いを語る新バージョン
(大阪からのようですね)。
「アルバム1枚作るのに、半年以上かかるんですけど、その間じゅうずっと歌のことを
考えているのか、一瞬を封じ込めるのを待っているのか分からないのですが、
心はこもった状態ですね。
それでどういうアルバムを作ろうとしてるのかは、この間は分からなくて、
そして最後に歌入れをしてタイトルが決まった頃、
こういうことをやりたかったんだと分かります。
"Frozen Roses"とは、やせた手にかかれたTatoo。
他人にはほしくないもの、でも一生懸命なあかし、少年の反抗のような。
"Frozen Roses"というアルバムが出来た時、子供が細めて目を開いたような気がしました。」
シーンと静まる雰囲気の中、このアルバムからとの紹介で「恋は死んでしまった」へ続きます。
おとなしいハズのお客さん、この曲でほとんど総立ちとなり、続く「Spinning Wheel」、
そして武部サンのソロピアノのコーナーまで手拍子が続きます。
「Josephine」のイントロに入る前、大きな拍手が武部さんのピアノ演奏におくられていました。
2番目の衣装はラメ糸をまぶした感じのタイプでした。
★ツアーへの思いを語る3度目のMC
立ち続ける客に「こんな金沢初めて!足腰休めて下さい」。
アンプラグド前のMCは、シャングリラネタではなく、今回のツアーへの思いを語ってくれました。
「『このツアーが始まる頃、これをやり終えたら、いつもと違う連帯意識が生まれると思うよ』って
製作者、ダンナなんだけど、が言うんです。79公演はスゴいけど、
気が遠くなるようなものではありません。
風邪をひかなければ大丈夫だろうと。でも始まってみてそれは違うぞと。
(メンバー)一人一人に魂(たましい)があって、それが思うようにできないと落ち込む時は
夜もなかなか眠れなかったりして。
ホテルの部屋で映画のビデオを見たり。気が付くと何も見てなかったり。
盛り上がった時の夜なんか、かえって落ち込んだり。次にそれ以上やらないと。。
楽しみも生まれてきました。ばらまいた魂から新しいものも生まれます。
唯一ホッとするのは、これからのアンプラグドの時間。ミュージシャンとハモったりすると
居心地のいいうちに帰ってきたような気がします。
ミュージシャンもたいへん。毎日飲み歩くわけにもいかないし。
ステージで顔を見合わすと、口にしなくても通じ合うものがありました。」
そしてメンバーを次々と呼び出します。村石さんは相変わらずのファイトポーズ。
おや、今夜はメガネをしてませんネ。
アンプラグド1曲目は「心ほどいて」。ユーミンの声の荒れがここでも感じられました。
ファラウェイ隊と名が付いたエピソード紹介の後、
「老後はこれで行けますね。金沢は絶対来ます。」と客を持ち上げておいて、
2曲目は「やさしさに包まれたなら」。
(確か)2コーラス目の「すべてのことは〜」のところで声がつまってしまいました。
アダルティな雰囲気の後、4度目のMCは去年の7の月にまつわるエピソード。
このあたりはいつもの、それまでのMCと同じ。引き続き「Lost Highway」へ。
客はノッていると思います。と言うのも、この2コーラス目から次々と立ち始めたのです。
こういうのって私はここが初体験ですね。
★あとは一気に!
この次からはもうどこの会場も同じような盛り上がり。
ただ、ステージと動きや振りがシンクロする客はわずかだったように思えました。
ユーミンの形相がコワく見えはじめるのが、これまでより早いようにも思えました。
疲れが溜まっているんじゃないかと不安がよぎります。
ガンバレ、と心の中で応援してしまいます。
「アフリカへ行きたい」では、凍ったバラの背景絵の前に降りるべき無地の幕が
少しだけ顔をのぞかせ、どうしちゃった?って感じ。
「星空の誘惑」。某氏の感想文でキーが下がったようだ、とありましたが
私もずい分と低音な感じだと思いました。
終わる直前のキーボードが、「流星の夜」のイントロっぽく聞こえましたが
本当のところはどうだったのでしょう。
「流星の夜」終盤、別の2曲がかぶさるところでは、「Anniversary」をユーミンも歌ってました。
ここまでくると、自分でも「終わってしまう!」と頭がボンヤリしてきます。
決して悪くない音響だけど、耳にワンワンとこだましてくるのでした。
★アンコール
20時16分、本編終了。ざわめく会場からアンコールを求める拍手。
2分後、ピンクのGroovy Tシャツのユーミンほか再登場。既に涙ポロポロ状態で、
「もう最高です。このままずっと歌い続けられそうです」と感動が客席へ伝わってきます。
客席のあちこちに手を振り続けながら、ドンドン時間が過ぎていきます。
「中央フリーウェイ」では、指先タッチ、手の平タッチがあちこちで。
「14番目の月」で興奮は最高潮に達します。コーラス、小野さんも前に出てきて盛り上げます。
ン〜、今夜は完全にティナさんと手を振り合うタイミングがバッチリでした。
いつも陽気なティナさ〜ん。。
★お祭りの後の寂しさのような
20時30分、アンコール終了。誰もかれも、みんなユーミンの再登場を待っています。
そしてそして、涙顔でご登場。ついに最終地方公演もオーラスの瞬間が迫ります。
「自分が良くやったといえるようにしてもらえて、とてもうれしいです。
どうもありがとう」とようやく言い切って、歌い始める「青いエアメール」。
客席からは「がんばって」コールも。
パラパラと少ない手拍子は困りもの。
ほんの数人(?)だけで手拍子はないでしょう。回りをみてやめて欲しかったです。
この曲って静かに聴く曲だと思うけどなァ。
がんばって歌い終え、抱き合うユーミンと武部さんに、更に沸き上がる客席。
手を振ってステージから消えても、当然のようにアンコールの声・手拍子はやみません。
けっこう帰り始める客も多い中、やまぬユーミンコールに、戻ってきた客が
最前列めざし通路を埋めてしまいました。これでは出せるモノも出せないと主催者も思うでしょう。
3、4分は続いた大声援は、これがおとなしい金沢?っと思わせるに十分。
最後には場内アナウンスがそれまでの女声から、野太い男声に替わり、いよいよ諦めムード。
とにかく終わってしまいました。
2日10時頃、ホテルの窓より撮影。
★2日も暑い!
翌日も暑いのなんの。10時頃にはビルのデジタル気温計も30度を示していました。
あ〜、それにしても今回のツアーでは、良くぞここまでというくらいに遠征してしまいました。
もうこんなことは2度とないでしょう。
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