名古屋センチュリーホール('00.4.22(Sat) & 23(Sun))
(Update '00.4.24)
(全てメモと記憶により書いております。)
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4月22日(土)
前日までは雨模様だったものの、この日は本当に良く晴れました。
ひかり号が東京駅を立ってから数分後、まだ都内を走っている間に早くも富士山が見え始めました。
大田区あたりでしょうか?
いつもの絶景ポイントからもご覧のようにポッカリ白い勇姿を眺めることができました。
今回は特別に画像はダブルで。。
名古屋でのホールコンサートは初体験、従ってセンチュリーホールも初めてです。
海岸に近い埋め立て地のような雰囲気が漂う新興地域という感じの
地下鉄名城線「日々野」下車数分、まだピカピカのホールはロビーもゆったり。
この日は2階席でしたが、程よい傾斜と前の人の頭に重ならない席配置はgood。
18時10分、会場内がしだいに暗くなり、ステージ左よりユーミン登場。
始まった曲は、「そのまま」。
ついに1曲目が替わりました。(たぶん)初めて聴いた貴重な瞬間でした。
余韻に浸っているうちに、自然にウマく2曲目の「ジャコビニ」へ。
この時の衣装は、カウントダウンの時と同じ、黒いドレスタイプ。
「生まれた街で」も順調に終わり、まずは最初のMC。
「まず3曲おおくりしましたが、新曲じゃないんですよ。1曲目は30年前の曲。 いま36ですから、6つの時に書いた曲です。スゴいでしょう?」とリラックスムード。
「Night Walker」後のMCもマイナーチェンジ。
「私達の演奏で風の感じとか、雨のにおいとかを感じて欲しいです。
今日は土曜日、みんな帰らなくていいでしょう?(ドッと拍手)。
バーチャンじゃなくてバーチャルな世界を、心をフリーにして楽しんでいって下さい」。
ただ、「デビュー当時のこんな雰囲気を知っている方も少なくなり、
もうお亡くなりになった方も」というフレーズは消えました。
理由は次の日のライブまで分かりませんでした。
名古屋のお客さんて、控えめというか、欲がないというか、そのノリ具合が 色々と話題になったりするのですが、なかなか上品な所もありました。
武部サンのピアノソロが終わった頃、拍手が起きましたがこれって初体験(?)。
「Josephine」のイントロが流れ、ユーミンに照明が当たりそうになる頃にも 絶妙なタイミングでまた拍手。
リピーターが多かったのかもしれません。
2番目の衣装はクレープ風・巻きスカートタイプ。
アンプラグドでの「からくりエロ人形」ネタは健在で、市川さんは妙な機械仕掛けの振りで登場。
「ちょっとアダルティな雰囲気」で、まずは「Faraway隊」を率いての「心ほどいて」。
この日は客席からやたらと声をかける奴がいて、最初は無視していたユーミン。
「今日は歌が上手い」というかけ声あたりから、ムッとしてきたのか、「あなたとのジョイントじゃないんだって」とクギを差しつつ 2曲目の「やさしさにつつまれたなら」。
聞きなじみの曲ではありますが、本ツアーでは初めて聞きました。
この曲が終わるとすかさず「あなた、しゃべっちゃダメよ」と更にクギをさす。
余程頭に来ていたのかなァ。。
「リフレイン」から立ち上がる1階席に比べて、2階席は控えめ。
それでもアンコールには総立ち状態となるのはどこの会場でも同じ光景です。
ブルー系のTシャツを着て登場のユーミン。
「もう最高!このままずっと歌い続けられそう。本当にありがとう。またお会いしましょう」。
アンコール3曲もまたたく間に終了。
ダブルアンコールは涙声で「青いエアメール」。
20時13分、全て終了。
★
4月23日(日)
更に気温は上がり、初夏のようにうっすら汗ばむ陽気。
時折り流れる風も心地よく、16時開演と夕涼みコンサートの趣きも。
会場がだんだん暗くなり、5分遅れでユーミンが登場、1曲目が始まるハズなのですが、 この日は名古屋最終日でもあり、特別な日の始まりだったのです。
「名古屋のステージは私にとっては特別な思いがあります。個人的な勝手な話をさせてもらうと、名古屋の主催者はデビューの時から サンデーフォークで、井上さんという社長と知り合った時は二十歳そこそこで、音楽の世界を一緒に渡ってきた感じです。 名古屋で最初にブレイクして回りに広がって行きました。その井上さんが、去年の秋に亡くなってしまいました。 弾き語りのコンサートはずっとやっていなかったので、彼に見てもらいたかった。これは最初の日にも言ったことです。 そして最終の日を迎えました。イベンターはお客さんの感動の姿が一番の励みだと思います。 今日の全部の拍手が彼に届くように頑張りたいと思います。」
確かにデビュー当時は学園祭にも多く出ていたユーミン。
イベンターも同年代の若い人が運営していたのでしょう。
井上さんも亡くなった時は、50歳代だったのでしょうか。
(追記:47歳だったそうです。)
ツアー公式ホームページでは明かされていたエピソードだったそうですが、 この時まで何も知らなかった私は、このプロローグで心を動かされてしまいました。
涙声のユーミンに、会場はかけ声もなくシーンと静まりかえっています。
数秒の沈黙、深呼吸をして「ベルベット・イースター」が始まりました。
この曲も、他の曲も、今夜は特別な意味を持って聞こえてくるのでした。
いつもの笑わそうとするネタを、今回は言えなかった訳が分かりました。
この後はいつも通りに快調に進んで行きました。
アンプラグド前の「シャングリラ体験割合調査(?)」は昨日の9.3割から 9.8割に大幅アップ。
そのアンプラグドの2曲は「海午後」と「やさしさに」の組合せでした。
2つめの衣装は柄の細かい巻きスカートタイプ。(横須賀初日、大阪3月25日と同じモノ)
「リフレイン」からは1階席は総立ち。名古屋の客の控えめなイメージはもうありません。
いつの頃からか「星空の誘惑」でも、両手振り振りのアクションが加わりましたネ。
アッという間にアンコール。今日のTシャツの色はピンクです。
「もう最高です。今日はわがままをきいて下さってありがとうございました。」
本当に感動している様子のユーミン。
「中央フリーウェイ」冒頭、キーボードの音が出ない瞬間もありましたが、 ソツなく歌が始まり、盛り上がりは「14番目の月」でいよいよ絶頂へ。
割れんばかりのダブルアンコールを求める拍手の中、涙を流して、顔をクシャクシャにして ユーミン登場。
ステージ最前右のほうから2、3本のバラが差し出され受け取ります。
もう何も言えないという表情で「青いエアメール」。顔は涙と汗にまみれています。
ここで最初に話されたエピソードと感情がリンクしてくるステージと客席。
ついついこちらももらい泣きしてしまいました。
トリプルコールを求める拍手も少なく、やはりここは名古屋風の引きの早さ。。
それでも今夜は特別なライブ。18時14分、全て終了。
感動した。