神戸国際会館こくさいホール('00.1.14)(Update '00.1.17)

記憶とメモにより書いております。

・開演前の会場外観((c)Hide)
本ツアー最初の地方遠征は大震災から5年過ぎた神戸。
開演前に少しブラついた町並みは妙にキレイで新しく、CG画像の都市計画図という感じ。 高級ブティック街とか、まるでヨーロッパの都市のようなたたずまいのある風景も。 そんな中でもまだガランとした空き地もあって、地震後の復興も完全に済んだ訳ではないと思わせます。
太陽が出ている間は感じなかった寒さですが、夜の6時を過ぎると、ヒューヒューと冷たい風が吹き荒れ始めます。 これがあの「六甲おろし」なのでした。背中にズッと寒気が走ります。
会場は昨年1月にオープンした神戸国際会館の中の'こくさいホール'。
エスカレータでまず入り口へ、更にもう一本のエスカレータに乗り、着いたフロアーがやっと1階ロビー。

★素晴らしい劇場
「よこすか芸術劇場」と同様、オペラハウス風の設計。各階のバルコニー席は丸く縁取られ、段々と位置が下がっています。その外側には照明も付いていて、なかなかシャレています。座った席は3階の5列。立つとかなり怖くなる傾斜があります。ピアノ鍵盤を斜め上から見下ろす感じ。ステージまでの水平距離は「よこすか」より近く、ただし高さはアリーナの2階上の方と同じ位。
東京国際フォーラムで見慣れたせいでしょうか、ステージのYMマークがヤケに大きく見えました。

★18時43分、コンサート開始
神戸初日の13日は開場が19時近くまで遅れ、会館前の広場まで入場待ちの観客があふれていたそうですが、この日は13分遅れでスタート。 まずは「ベルベット・イースター」なのですが、既にユーミンの声は枯れているというか、声の出具合がつらそうに聞こえてきます。 3階からはあまり良く表情が見えないのが残念です。とにかくピアノを見下ろしていますから、「たぶんあなたは〜」の時のクロスハンド奏法もバッチリ見えます。 あんな器用な真似は自分には出来っこない、とひたすら関心するのみ。
神戸の客は大人しいと思いきや、「NIGHT WALKER」後のMCの終わりの方で、「ユーミン!顔が見えな〜い!」と女性の声。「足なら見えるでしょ?」と応酬するユーミン。 こういう個人的な声援って、迷惑だよね〜、やめて欲しい。

★ステージ上の照明もキレイです
ユーミン、あんまり上の階の方を見上げてくれないんですよね〜。で、どうしても眼につくのがステージ上の照明。「Spinning Wheel」の時は、花びらのような形の光がくるくる廻っていました。 この曲で歌詞を間違えたらしいけど、私は気が付きませんでした。それにしても、声の調子が気になります。

★MCはほとんど変わらず
2000年が明けたことだし、エジプト旅行の話しでも聞けると思っていたMCですが、基本的には何も変わらずというのもガッカリ。
まあ、アンプラグドのメンバー紹介の時、市川サンはロシアへ行かなかったという新ネタ(?)は披露されましたが。
「ダンスパーティーが開かれないというウワサだったから(というワケじゃないですが)」って感じです。
アンプラグド後も「2000年明けちゃいましたね〜」で始まったものの、大筋は同じ。MCも緊張しているのでしょうか、何回も聞いたこちらがハラハラして来ます。 「特別なセイキをまたぐ」を言い換えての「千年に一度の橋を渡る」という表現も出なかったし、どうも不調のような気がしてなりませんでした。

★客は盛り上がる!
2日かしない神戸公演ですから、客席は盛り上がります。「リフレイン」が始まるや、1階の方は全員立っているようです。アンコールの始めでは「2000年の始まりを神戸で始めました。最高の歓声に包まれて・・・。7月まで続くツアー、元気で行ってきます!」とさすがに調子が戻ったユーミン。
ひたすら「タワー・サイド・メモリー」が聴けることを祈りつつ、時間は過ぎて行きます。「14番目の月」が終わり、いったん全員ステージから消えて行きますが、ユーミンと武部さんはスグ再登場。そして始まったのは何と「青いエアメール」・・・。ん〜、そうなのか、ここまでは通常パターンか・・・。
「では次じゃ」とみんな思っているのでしょう。更にアンコールの声は途切れません。場内アナウンスが流れるたびに更に手拍子とアンコールの声が大きく響くようです。
3階席では結構帰る人も見られ、ヲイヲイ。アンコールの声が揃い始め、つ、ついに出て来てくれました! でもでもユーミンお一人!結局、またもや「タワー・サイド」は聴けなかったのです。ここ何年か歌っていないそうですね。一体、次に直に聴けるチャンスがあるのかどうか(哀)。
それでも、Wコール後の登場って今ツアーでは初めてでしょうし、「スゴい!2000年、始め良ければ全て良し」とオーラを送ってくれたのだから、これでも満足ということにしましょう。

★中央フリーウェイで流れ星
神戸からの演出変更としては、「中央フリーウェイ」終盤、電光の星空の中を右上から斜めに流れ星が2回、スーッと流れたこと位でしょうか。
「流星の夜」の時、小野かほりさんのスティックが暗いブルーのステージ照明の中で、緑色に光っていたのに気が付きましたが、これは前からだったそうですネ。
最初の衣装はレース地が多い短めのドレス(カウントダウンの時のではないモノ)、2番目の衣装も12月25日の東京公演の時以来、久しぶりのモノでした。
(この組み合わせは12月25日と同じです)アンコールの時のTシャツはピンクでした。



(宿泊先より神戸国際会館を望む。15日撮影。(c)Hide →)
神戸公演は3回目ですが、ホールコンサートは初めて。まあ、「タワーサイド」を聴く為だけに行った訳でもありませんでしたが、聴けなかったのはやはり残念でした。それより、ノド(声)の調子が戻って、続く京都・横浜では更に伸びのある歌声を聞かせて欲しいものです。
現地滞在20時間、新神戸とホテルを結ぶ1辺約3キロ四方という行動範囲ながら、場所により町並みの色合いが異なる港町の雰囲気を味わうことができたと思います。
次のチャンス、あるのかなァと思いつつ、「ひかり号」はひたすら東へ走るのでした。。